2011年12月09日

就活は学歴だけでは決まらない。

 〈「森ゼミ」代表の森吉弘さん〉 最初からあきらめてしまう大学生が大勢いる。自分は一流大学の学生ではないからという理由だけで。もったいなさすぎる。


 確かに学校枠で門前払いを食わせる企業は少なくない。きれい事を言う気はない。だが、学校名を判断材料にしない一流企業だってたくさんある。企業は優れた学生を採用したいのであって、優れた大学に受かっただけの学生が欲しいわけではない。


 見方を変えれば、一流大学の学生だからと言って、たかをくくっていると、痛い目を見かねない。上位校の看板が通用するほど、就職活動は甘くない。


 「希望の企業に、卒業生がいない」と、しょげてしまう学生もいる。でも、同じ大学である必要はない。丁寧に頼み込めば、別大学の学生に会ってくれるビジネスパーソンは意外に見付かるものだ。森ゼミの学生でも、卒業生ゼロの状態から、32人もの先輩と会った猛者がいた。会社の前で声を掛けてもいいし、つてをたどってもいい。


 私が森ゼミで重視しているスキルは「コミュニケーション力」だ。日本では学校でコミュニケーションスキルを教えてくれない。だから、学生は社会人感覚でのコミュニケーション能力が求められる就活で戸惑いを感じてしまう。


 ケータイでメールやSNSは書けるから、自分はコミュニケーション能力が高いと思い込んでいる学生が少なくない。でも、それは違う。大半の学生が書いている、仲間向けのメッセージは、大人が読める文章ではないのだ。言葉がこなれていないという以前に、内輪の閉じた価値観を前提に書かれているので、コミュニケーションを妨げてしまう。つまり、通じないのだ。


 文章力と会話力の2つを、森ゼミでは徹底して磨き上げる。ビジネスの現場では、相手の考えを理解し、自分の思いを伝えるスキルが絶対的に必要となる。この能力の高い人が高い評価を受けやすい。言葉を操る能力はマスコミ就職希望者だけに必要なのではない。


 言葉のスキルを磨くには、自分1人で訓練するだけでは足りない。誰か分かる人に読んでもらって、通じにくい部分を手直しすることを繰り返していく必要がある。森ゼミでははがきを使って、1本のニュース記事を書いてもらっている。はがきという限られたスペース内で、見出しと本文、写真がそろった記事を書くのは、言葉を練り上げる訓練になる。字数が限られるから、無駄な文章は書けない。見出しを立てる工夫も、インパクトのある表現を選ぶスキルにつながる。


 足で稼ぐという点も森ゼミの際立った特質と言える。私がNHK出身だからかも知れないが、リアルでない弁舌には魅力を感じない。就活の面接やエントリーシートでも、往々にして似たり寄ったりになりがちなのは、実体験を伴わないで、頭でこしらえているからだ。本人だけが知る具体的な事実は他人とかぶるはずがない。自分の足で稼いだファクトは、競争相手に差を付ける強力な武器になり得る。


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Posted by 就活ガール at 00:20│Comments(0)就活
 
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